『片頭痛』のお話
1月11日NHK朝の番組で、『片頭痛』の放送をしていました。30代の女性に多く、治療方法の結論はどうなのかな、と思いながら見ていました。やはり頭痛専門医に相談してみることが一番、とのこと。症状の出始めに、専門医の処方された頭痛薬を服用するのがベストである、としています。また、ストレスをためる、睡眠不足、気圧の変化、生理、肩頸のコリなどで症状を誘発するので、そうなる前に適切に服用することと、またできるだけ規則正しい生活を過ごすこと、と放送していました。なぜ片頭痛が起きるのかは、まだ解っていないみたいですね。
現代医療は原因が解らないものに対して非常に苦手としています。なぜなら、診断名が付けられないからです。診断名が付けられないと、どう治療したらよいか、治療方法が解らないのです。他方鍼灸(東洋医学)は現代医学と違った別の診断方法をもっていまして、万能とは言いませんが、『片頭痛』でもわりかし簡単に治してしまいます。
片頭痛は『肝』の気と身体の側面の『胆』との停滞が痛みを発生させるのです。また、腹診においても、腹部の硬さ、痛みを訴えることが多いようです。身体の中心である腹部に硬さや痛みがありますと体の上下の還流ができず、いろいろな症状を発生させます。片頭痛はそれらの一つにすぎません。
 
治療方法ですが、腹部にも十二分に調整してから、『肝虚血虚証』として施術して大体間違いないようです。若い時から片頭痛持ちで、片時も鎮痛剤を手放すことができない女性(64歳)が通院していました(現在1回/月通院)。ほかにもむち打ち症、易疲労、精神不安(精神安定剤服用)がありましたが、『肝虚血虚証』を中心にして脾経・三焦経・心包経も援用いたしますと、片頭痛、重度の冷えの症状も消えました。
再生医療などで進歩の著しい現代医学と、それとはまた違う視点を持つ東洋医学との融合、統合医療がより幅広く取り組まれることが心待ちにされます。